税務署員は全国に5人でよい

 確定申告時期に思うことは日本国民のまじめさである。年々まじめになっている。「こんな申告をすると税務署から叱られるのでは?」とビビリまくりだ。神経症と言ってよい。“いい加減さ”がないのだ。この時期、ルーズな人に接すると癒される。そのうち日本国民一億総ノイローゼになってしまうのではないかと心配だ。学校でも先生の言うことをよく聞く「お利口さん」がいただろ。税金に関しては日本国民のほとんどが「お利口さん」状態になる。こんな「お利口さん」ばかりなんだから政治家や役人は楽なもんだ。


 意外に思うかもしれないが、日本国民の納税意識はきわめて高い。脱税する人間など例外中の例外だ。
 そうは言っても税務調査を受ければ税金の追徴を受けているではないか、と言う人もいるが、実情を知らない人だ。税金の追徴を受けているのは“長い物には巻かれろ”と税務署の言うなりになっているからである。争えば納税者が勝てる案件がいくらでもある。それと税法が複雑すぎることだ。1円の間違いもなく税額の計算ができたらそれは奇跡である。


 明治時代に日本を訪れた外国人が日本人を見て、あまりの従順さに「この国の連中は牧羊犬5匹でコントロールできる」と言ったそうだ。私もそう思う。
 税務署員は全国に5人でよい。