納税者が理解できない税法が悪いのです

(Q)私は今年から自分で確定申告をするつもりです。税金のことで分からないことがたくさんあるので税務署に聞きに行きました。思いのほか親切に教えてくれましたので好印象を持ちました。しかし、最初に会った税務署員が頼りなかったので、念のため他の税務署で聞きましたところ、まるで違った回答でした。そこで不安になってあちらこちらの税務署を訪ね回りました。するとすべて違った回答になり何を信用してよいやら分からなくなりました。こんなことってあるのでしょうか。


(A)よくあります。……というよりそれが普通です。
学校の試験じゃありませんから、正解がないのが正解ということもあります。
世間では「税務署がそう言った」と“天の声”のように信用する人がいますが、それは間違いです。日本人の悪いクセは役所を信用しすぎることです。そのくせちょっとした役所のミスでも鬼の首でも取ったように騒ぎ立てるのです。確定申告時期のクソ忙しいときに税務署員に即答を期待することがナンセンスです。常識を働かせてください。


(Q)もし税務署員が言ったことが間違っていた場合、責任を取ってくれるのでしょうか?


(A)そんなわけないでしょ。甘えてはいけません。


(Q)それじゃ、何を信用して申告すればいいんですかっ!


(A)税法です。


(Q)私は税法を読んでも理解できません。


(A)納税者が理解できない税法が悪いのです。“憲法違反”で訴えることをお勧めします。