断食道場から戻って参りましたっ!

 先日(5月5日)断食道場からもどってきた。断食道場では身も心もリフレッシュでき、至福の時間を過ごすことができた。本格的な断食は今回が三回目であった。私は毎年この時期、ゴールデンウィークをかけて断食道場に籠っている。今回もやたら調子が良く、私はひょっとしたら食べなくても生きていける特異体質の持ち主ではないかと思ったりした。断食道場での30日間の内訳は次のとおり。


◆予備断食2日間―――重湯と梅干し


◆本断食14日間―――いっさい食事なし、生水を飲むだけ。これ以上長い期間は やらせてもらえない。後半では、急に立ち上がるとめまいがしたり、足下がふらつき動作は緩慢になるなどしたが、頭は冴えわたり気力は横溢してくるばかり、いつまでも断食を続けたいと思ったほどであった。ダイエットが目的ではなかったが、この期間、体重は7Kg減り、ウエストは7cm細くなった。ズボンはブカブカだ。


◆回復食14日間―――必ず本断食の期間以上の期間をとることになっている。断食にとって最も大事な期間である。この期間、断食の反動で“バカ食い”すると元も子もなくなる。体調がはち切れんばかりに快調なのにあまりにも少ない食事の量で我慢しなければならないから、この時期のほうが本断食より苦しい。この期間の自制が難しいので断食道場に籠ることになる。この期間で“粗食・少食”に慣れることが断食の本当の目的だと分かる。


 私が断食を始めた当初の目的は税務署と戦うための根性をつけようという動機であったが、いまでは心身をリフレッシュするための切り札になっている。食事のない生活を想像できるだろうか。「昼メシは何を食べようか」とか「晩メシは何にする?」とかがない生活だ。食物の消化にエネルギーを費やさないので内臓も疲れない。だから睡眠時間も少なくてすむ。2時間も眠れば充分だ。とにかく一日がメチャメチャ長いのである。朝から晩まですべて自分の時間だ。まさに非日常的生活だ。“忙しい、忙しい”と時間に追われる現代人にとって、この時間感覚は別世界だ。断食の期間中、テレビも新聞も遠ざけていたので私はいま竜宮城から帰ってきた浦島太郎の気分である。


 後顧の憂えなく30日間も事務所を空けることができたことを事務所のスタッフに感謝、感謝だ。