事前連絡のない税務調査

(Q)私は企業経営者です。会社は売上も利益もそこそこあります。税金もたっぷり支払っております。経理もしっかりしているので何もやましいところはありません。ところが、つい先日、突然、税務調査に入られました。事前に何の連絡もありませんでした。調べられても痛くも痒くもないので、そのまま調査をさせましたが、不愉快です。


(A)税務署は、いまだに事前に連絡もなく税務調査に入るというズレた感覚を持っているのですねぇ。正直いって呆れてしまいます。いきなり調査に入れば、ボロが出てくると思っているのです。まともな会社に事前連絡もなしに税務調査に入るのは逆効果だということがまだ分からないのです。


 税務調査は納税者と税務署との信頼関係が築けないとスムーズにいかないのですが、その信頼関係をぶち壊しているのは税務署です。世の中、進んでいますし、納税者の意識も進んでいるのですが、税務署員の意識は遅れたままです。意識が遅れているだけならまだいいのですが、税務署員の能力も落ちているから始末に負えません。まともな企業かそうでないかの嗅覚がまるで働かないのです。


 特に今夏からやたら税務調査が多くなっています。何かそういう指令でもあったのでしょうか?いくら税務調査の件数を増やしても、突然やってきて、無礼で杜撰な調査を続けるなら、今後、各地でトラブルが続発します。事前に下調べをする時間がないのでしょう。調査対象の会社がどういう事業をしているのかすら把握していない有様です。これでは税務職員は納税者から嘲笑されるだけです。可哀想なのは尻を叩かれている税務職員。モチベーションは低下し、半年もしないうちにノイローゼか鬱病になって、神経が壊れてしまいます。いずれ精神病院行きになるでしょう。同時に組織が壊れ、社会保険庁の二の舞になります。


 以前と違って“お上”の化けの皮が剥がれてきました。あなたのような立派な経営者になると税務署員が愚かで可哀想に見えることでしょう。疲れている彼らを大きな心で慰めてやりましょう。