禁錮17日目

 朝4時起床。雨のち曇り。
 
 お粥のお椀がひとまわり大きくなり量が増えた。じわぁ〜っとうれしい。食事はよく噛んで食べている。少食のコツはよく噛んで食べることだ。口の中で唾液と攪拌してドロドロになるまで噛むと甘くなる。その甘くなった液体を食道に流し込む。噛んで噛んで噛み尽くして食べるようになると、食事とは“祈り”だと思うようになる。体重は徐々に増え始めてきた。
 
 今日は読書三昧。ぜいたくな一日である。
 
 「あるヨギの自叙伝」パラマハンサ・ヨガナンダ著 森北出版、これも“あちら系”の本だ。空中に浮揚する聖者(ナゲンドラ・ナート・バドリ)や眠らぬ聖者(ラム・ゴパール・ムズンダー)、数世紀間生き続けてもまだ20代の若さを保つババジ、50年間ほとんど断食状態のテレーゼ・ノイマン等々、超能力者の話のオンパレードだ。著者パラマハンサ・ヨガナンダ自身もヨギ(ヨガを行ずる人)だ。インドの聖人の話がたくさん出てくる。インドは“精神世界のディズニー・ランド”と言う人がいる。本当だ。昨年インドに旅行をしたが、その前に読んでおけばよかった。じつにおもしろい本だ。
 
 断食中はこういう浮世離れした“あちら系”の本を読むのが似合っている。俗世にどっぷり浸かった税金の仕事をしているからこそ、たまには“あの世”のことも考えないと、人生が枯れ果ててしまう。