禁錮10日目

 朝6時起床。晴れ、のち曇り、のち雨、のち晴れ、のち曇り、のち晴れ。
 
 今日から回復食。コーヒーカップ一杯の重湯と小さな(直径1㎝)の梅干し1個。重湯とはいえ、これを摂取すると確実にエネルギーが湧いてくる気がする。本断食中は老人のような緩慢な動作しかできなかったが、重湯を摂るようになってから立ち居振る舞いが変わった。体中が喜んでいる感じがする。
 
 宝山寺まで散歩。九十九折れの上り坂を歩くと息が切れる。体重も落ちたが体力も落ちた。この体力では片道2時間の徒歩通勤は無理だ。じっくりリハビリを続けよう。


 「The White Hole in Time」ピーター・ラッセル著、地湧社、を読み耽った。ピーター・ラッセルはイギリスの理論物理学者だ。この本も十数年前読んで感動したので大切に残していた本だ。宇宙の存在理由と人類の進化の方向について、ひとつの仮説を提示した本だ。この本もどちらかといえば“あちら系(?)”といえる。
 
 中村天風も読んだ。いくら読んでも疲れないし、集中力も今までとは違う。下界に還ってもこの調子が維持できれば“週休4日”が達成できる。
 
 前述したBASHAR、ピーター・ラッセル、中村天風に共通するのは、この肉体と心は本当の自分ではない。本当の自分は“宇宙意志”である。と言っていることだ。お釈迦様のいう「色即是空」の世界である。物質世界で右往左往していると、こういう考えは頭に入らない。心も体もリラックスしているから、“あちらの話”もすぅ〜っと入るのだ。
 
 「色即是空」は宗教の話ではない。最先端の物理学が今まさに解き明かそうとしているテーマである。もしこれが解き明かされれば、物質世界に閉じこめられていた哀れな人類は解放される。今のままではハルマゲドンだ。目覚めるのは今しかない。
 
 私って、ちょっと変か?“あっちの世界”へ行ってしまったか?断食して変わってしまったか?でも麻原彰晃になるつもりはないから、ご心配なく。
 
 でも、いっそのこと、教祖様になってどっぷり俗世間で稼ぎまくるというのも、有りかも。「料金は?」と聞かれたら「お志で結構です」と言うのだ。稼いだお金はすべて“お布施”だ。宗教活動なので非課税として申告しない。そして御殿を建て酒池肉林に耽るのだ。どうだ、これ!……遠大な計画だろ。
 
 「仙人になりたいって、そう言うことだったの?」