人間には管理は必要ありません

(Q)花村さんの事務所では就業規則はあるのですか?


(A)そんなものはありません。


(Q)でも、人を雇う場合は作らなければいけないのではないですか?


(A)従業員が常時10人以上の場合に義務づけられているので、うちの場合は必要ありません。
 それどころか私は義務があったとしてもそんなもの作りたくありません。うちは性善説でやっとるわけです。


(Q)でも、職場のルールというものは必要ではありませんか?


(A)ルールがなければ不安だというような人を私は雇いません。


(Q)徹底してますね。


(A)私は若い頃から管理されるのが何よりも嫌いでした。タイムカードを押さなくてクビになったこともあります。管理しようとする上司とはことごとく喧嘩しました。そういうことで私は10回以上も転職を繰り返したのです。だから私はスタッフを管理しません。幸い、管理しなくてもちゃんとやってくれています。
 うちの事務所でスタッフに頼んでいるのは「守秘義務」だけです。お客さんの情報を他に漏らさない、という誓約書だけは提出してもらっています。それ以外はうちの事務所には何の制約もありません。


(Q)休暇や早退、残業、遅刻などの管理もないのですか?


(A)そんな管理はバカバカしいかぎり、何のメリットもありません。そういうつまらないことに時間をかけないからこそ、うちの事務所では悠々と週休三日が出来るのです。もっともうちの事務所の給料は月給制で基本給一本ですから、そういうバカバカしい管理をしなくてもよいようにしてあるのです。
 今の日本は欧米の管理を真似してヘトヘトになっているではないですか。“管理”というのは仕事ではありません。そんなことにいくら時間をかけても自慢にはなりません。管理が行き過ぎてノイローゼや鬱病患者をたくさん生み出しているでしょ。
 早く気づくべきです。一刻も早く性悪説から性善説に切り替えて“なぁ〜なぁ〜の世界”に戻るのです。人間は本来なんの管理も必要ないのです。