東京と名古屋の違い

(Q)花村さんは東京の仕事もたまに引き受けておられるようですが、名古屋の仕事と違うところはありますか?


(A)相続の遺産分けの考え方がずいぶん違います。名古屋地域では家督相続的な考え方が色濃く残っています。遺産の大半を“跡継ぎ”が相続し、他の相続人は“ハンコ代”で済ませるケースが多いのです。しかし、東京の人たちは当たり前のように“兄弟均分”で相続するケースが多いようです。財産は分散するとパワーがなくなります。“跡継ぎ”がしっかり財産を相続していく名古屋方式の方が長い目で見ると正解だと思います。


 名古屋は保守的で時代に取り残されていると揶揄されていましたが、いまでは“周回遅れのランナー”がトップを走っているように見えるのです。私の目には東京の人たちは“浅はか”で、かつ、“前のめりでせっかちに生きている”としか映りません。だいたい、東京人は歩くのが速すぎます。名古屋人はついていけませんもの。


 それともう一つ特徴的なことは、東京の人は“カネ払い”が良いのです。値切られることもありませんし、早く払っていただけます。東京の人は“カッコつける”からです。だから東京の仕事は笑いが止まりません。