冬の断食はつらい

 飽食できるようになったのは人類の歴史上まだ最近のことだ。それまで長い間、人類は飢えと寒さに耐えてきた。だから、人は飢えと寒さに耐えることはできても、飽食には耐えられない、……と甲田光雄氏は語っていた。
 断食をしていると冬の寒さが身にこたえる。朝食抜きの“半日断食”では午前中は寒くて震えてばかりだ。暖房が効いた部屋の中でも手足が冷たいままなのである。昼食を取ってはじめて身体が温まる。食事ができることのありがたさをつくづく感じる。私は飢えと寒さに弱い現代人であることが分かった。
 年二回予定している“本断食”は冬の季節は避けようと思う。